はい、今回は三角関数関連のラスボスともいえる和積公式の導出をやっていきたいと思います(´∀`)
和積公式、覚えれる人は問題ないんですが僕は無理なんで毎回導出してました。ってかそんな頻繁に使う公式でもないんで暗記のコスパが悪いんですよね。
そのぶんたまに出てきたら「うおっ」てなるんで導出できるようになっといたほうがいいです!
ということで前回やった加法定理をつかってあっさり導出していく方法を紹介していきます~
積→和の導出
まずは積から和の公式。例えば
sinαcosβ=(sin(α+β)+sin(α-β))/2
sinαsinβ=-(cos(α+β)-cos(α-β))/2
ってやつです。
覚えることができる人は覚えてください。
でも加法定理からまじさくっと導出できます。前回の記事でやったんですが、加法定理は
「咲いたコスモス、コスモス咲いた」
「コスモスコスモス咲いた咲いた」
でした。
つまり、(つまり?)
sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
cos(α+β)=cosαcosβ-sinαsinβ
です。
で、よくみるとこの右辺に求めたい”積”の形があることが分かりますね。
例えばsinαcosβを考えてみると、sin(α+β)の右辺に含まれとります。でもこのままではcosαsinβが邪魔でなんにもできません。
そういえば、加法定理には引き算verもありました
sin(α-β)=sin(α+(-β))=sinαcos(-β)+cosαsin(-β)
=sinαcosβ-cosαsinβ
この右辺にも含まれとりますね。そしてなんと都合のいいことか、邪魔者だったcosαsinβの符号がマイナスになってます。
だからsin(α+β)とsin(α-β)を足し合わせてみると、
sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
sin(α-β)=sinαcosβ-cosαsinβ
sin(α+β)+sin(α-β)=sinαcosβ+cosαsinβ+sinαcosβ-cosαsinβ
=2sinαcosβ
おおおおお(#゚Д゚)
ま、導出なんで当たり前なんですがなかなか感動するきれいさじゃないですか?
ちなみにcosαsinβのほうを残したいなら、sin(α+β)からsin(α-β)を引けば邪魔なsinαcosβを消すことができそうです
sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
sin(α-β)=sinαcosβ-cosαsinβ
sin(α+β)-sin(α-β)=sinαcosβ+cosαsinβ-(sinαcosβ-cosαsinβ)
=2cosαsinβ
では同じようにcosαcosβ、sinαsinβも導出してみましょう。
やり方は全く同じ。加法定理はcos(α+β)、cos(α-β)を使えばできそうです。詳しくは書きませんが結果は載せときます。
加法定理の確認がてらぜひ自分で導出してみてください
sinαsinβ=-(cos(α+β)-cos(α-β))/2
cosαcosβ=(cos(α+β)+cos(α-β))/2
和→積の導出
次に逆バージョン。
でもこれは積から和の導出をみてるとできそうですよね
sinA+sinB=??
cosA-cosB=??
を考えればいいわけです。
なんか積和のときに似たような式がありました。
sin(α+β)+sin(α-β)=2sinαcosβ
でしたね。
じゃあこの角度を置き換えてみましょう
A=α+β
B=α-β
とすれば、
α=(A+B)/2
β=(A-B)/2
です。
ってことで
sinA+sinB=2sin{(A+B)/2}cos{(A-B)/2}
あっけない(´∀`)
あとはcosA+cosBだろーがcosA-cosBだろーが同じです。一応まとめておくと、
- sinA+sinB=2sin{(A+B)/2}cos{(A-B)/2}
- sinA-sinB=2cos{(A+B)/2}sin{(A-B)/2}
- cosA+cosB=2cos{(A+B)/2}cos{(A-B)/2}
- cosA-cosB=-2sin{(A+B)/2}sin{(A-B)/2}
となります!
ちなみに
sinθ+cosθ
のときはどう変形しましたっけ?(-∀-)
ありましたよね~そう、”合成”です。
公式はぱっと頭に浮かべれましたか?
合成のなにがややこしいかって、たまにcosパターンもあることなんすよね
つまり
sinθ+cosθ=○○sin(θ+α)
sinθ+cosθ=○○cos(θ-β)
両方に変換できるようになっときたい。
このαとβの符号だったり角度の定義だったりがちょこちょこ混乱して、個人的には覚えるのが苦手な公式の上位層に位置してます
ってことでまた三角関数の合成の導出も記事に書きたいとおもいます(´∀`)
はい、とりあえず今回の記事はここまでです。
三角関数の基本から加法定理、それを使った和積の公式とみてきました。たまにしか使わんぶん、導出できるようになっといたほうがいいよってことで確認してきた次第です。
まあ三角関数にかぎらず、こういうちょっとした公式の導出方法とかを調べておくと証明に役立ったり公式の意味がわかってもっと使いやすくなるのでぜひやってみてください(`・ω´・)ノ”
いじょうそらまめでした~