映画『DREAM』のあらすじ&感想!潜在的な差別という問題

出典:https://www.bing.com/images

今回紹介する映画は実際に存在した人たちをモデルにした洋画『Dream』です!!

この映画、伝記ではありますが大きなテーマとなってるのは差別問題、そして機械と人間の関係ですね。

あらすじはまた詳しく説明していきますが、実在したNASAの黒人女性たちの闘いがアメリカとソ連の宇宙開発競争を背景に描かれる映画『Dream』。コミカルな部分もあって、実話ベースとはいえすごく観やすい映画なので非常におすすめです!

ケヴィン・コスナー演じる上司の、効率のみを考え他のことは気にしない姿勢などもかっこよくて爽快感があります(´∀`)差別という問題のシリアスさを映し出しながら、それを乗り越えようとする女性たちの姿も最高です。

AIの台頭や女性差別の問題が注目されているいまだからこそ見てほしい映画でもあります(`・ω´・)ノ”ではあらすじから紹介していきます~

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『Dream』のあらすじ

主な登場人物となるのは、NASAではたらく黒人女性3人組。幼い頃から天才といわれるほどの頭脳をもっている数学者、キャサリンと物理学に詳しいメアリー、そして彼女たちが働くNASAの計算係室の代理管理職であるドロシー。

この3人を含め、計算係として働いている黒人女性たちは優秀ながらも露骨な差別に苦しむ日々を送っています。ドロシーは管理職への昇進をもとめて白人上司であるミッチェルに直談判しますが「前例がない」とあっさり却下されます。

宇宙カプセルの試作に携わってるメアリーはその優秀さから上司にNASAのエンジニアへの転職を勧められますが、そのためには白人専用の学校の単位が必要で諦めかけ。

ある日キャサリンは計算力をかわれ、スペースシャトルの軌道や降下点などを計算するスペース・タスク・グループ(STG)での計算係に就任します。しかしそこでの黒人はキャサリンのみ。同僚からは黒塗りにされた資料を渡され、コーヒーメーカーは”黒人用”とかかれたものを別に用意されます。

またNASAは最新型コンピュータIBMの導入準備を進めており、設置されれば計算係はもう必要なくなるとの話も…

そんな中、この3人組は自らの能力と行動力により暗い局面を乗り越えていきます。

キャサリンは黒塗りにされてる資料からわずかな情報を読み取り、正確な計算結果を導きます。また他の計算も難なくこなし、上司であるハリソン(ケヴィン・コスナー)の信頼を得ていきます。

メアリーは裁判所に訴えて通学の権利を勝ち取り、ドロシーは先見の明を発揮して計算係として働く黒人女性たちとともに独学でプログラミングを始めます。

そうした中、トイレのために長く席を空けていたキャサリンをハリソンが叱責。しかし、STGには”黒人用”トイレがないため800m離れたトイレにまで向かわないといけず、キャサリンはその説明と同時にこれまでの潜在的な差別を大声で訴えます。

ほどなくハリソンは”黒人用”とかかれたコーヒーメーカーを撤去し、トイレの”黒人用”看板をぶっ壊します。そして計算に必要な情報が挙がる重要な会議にもキャサリンを参加させるなど、キャサリンの能力を適切に評価。

ドロシーと他の黒人女性もIBMを動かすためのプログラマーとして職をゲットし、エピローグでは彼女たちの実績や活躍が写真とともに紹介されていきます…

事実との相違点はちょこちょこあるようですが、この時代のNASAでの黒人差別を描きつつ、アメリカの宇宙開発には不可欠だったと言っていい3人の功績を世に知らせる映画として高く評価されました!

ちなみに原題は『hidden figures』。邦題である『ドリーム』とはかなりニュアンスが違うのも面白いところです。アメリカでは限定公開から始まったものの、拡大公開後の初週末では全米興行収入1位となるほどの人気を集めました。

『ドリーム』の感想、今につながる映画。

感想としてまず思ったのが、シンプルにカッコいいなってことです。主役である3人組をはじめとする黒人女性たちの”強さ”ってのがすごく伝わってくるし、実話ってところがなおさらそのかっこよさをアップさせてます。

印象的だったのがワードセンス。これは字幕をつけた人がすごいのもあると思いますが、言い回しや例え方ってのが抜群にセンスある。

黒人差別にかかわらず、何かと人を縛る考えに”前例がない””規則だから”というものがあります。そんな中、メアリーは白人の裁判官に「前例をつくるためには初めての例外が必要です。あなたが今日下す何百という判決の中で100年後まで残るものはありますか?」と自身の白人高校での勉強の権利を訴えます。

もう、かっこいい。このときの話し方も、怒鳴ってるわけじゃないんです。しっかりと目を見て、正面から挑んでいる。その姿でこんな台詞をいわれたらどうしようもない。

メアリーを演じるジャネール・モネイがまたスタイル良くてかっこいいんですね~。この後に権利を勝ち取り、裁判所を出てからめっちゃ喜ぶとこも好きです(*´∀`)b

またあらすじにも書きましたが、キャサリンが上司のハリソンにNASAでの黒人差別を叫ぶシーン。こちらは先ほどとは違って感情を爆発させて怒鳴っているんですが、確かにこの場面では怒鳴ってほしいんですよね~笑

服装規定である真珠のネックレスという伏線をさらっと回収したり、「あなたたちは気づいていないだけ、当たり前のようにとらえているだけで至るところに差別があるんだ!」という心情が全面にでてきます。

そしてそれを受けたケヴィン・コスナー演じるハリソンの対応ですよ。トイレの”colored”という看板をぶち壊して言ったセリフが

「NASAではションベンの色はみんな同じだ」

そういう言い回しふつうできねーわって笑っちゃいましたけど、まあケヴィン・コスナーだから様になってます。

でも、ハリソンは前から差別に対して批判的な意識を持ってたわけじゃありません。そしてこういう行動も、「差別をなくそう」というよりも「宇宙開発を成功させないと」→「優秀な人材が必要だ」→「計算係として抜群に優秀なキャサリンがもっと必要だ」という思考回路から生まれたものです。ここにすごさを感じました。

ハリソンは最初から「優秀かそうでないか」で人を見ていたと思うんです。他の大勢の同僚がやってたような、キャサリンに対する「肌の色が白いか黒いか」という見方をしてなかったんですね。「その人の何を見るか」ってすごい大切だと思います。

無自覚でも「肌の色」を基準にしている以上、潜在的な差別は終わりません。物語も終盤になったとき、ドロシーが何度も却下されてきた管理職への昇進をミッチェルのほうから申し入れられる場面があります。そのときの2人の会話が象徴的です。

ミッチェルが「前例がなかったから…。差別はしていないの。分かってくれるわよね?」というとドロシーは

「わかってます。そう思い込んでるのは。」

もう強烈な返しですよね。この答え方も、「わかってます」をさきに持ってくるあたりセンスあります。が、ようはこういうことなんですよね。差別してると思ってない差別ってのはなかなか無くなりません。自分では差別の自覚がないまま、当たり前のことをしていると思ってるからです。

これは黒人差別に対してだけじゃありません。『ドリーム』でも、キャサリンが同じ黒人の男性であるジョンソンに「女性なのにNASAで仕事してるんだ、すごいね!」と言われて腹を立てるシーンがあります。これも差別意識のない女性差別です。

NASAで何よりも必要とされてるのは”能力”であり、ハリソンは誰よりもそれを分かっていたからこそキャサリンに対しても「優秀か否か」という目線で接し、キャサリンの訴えに対して誰よりもはやくその無意味さに気づきました。

潜在的な差別の発生には2ステップあると思います。

まず上のような無意識なカテゴライズ、そしてそのカテゴリーについてくる先入観です。つまり「女性だから家事をやるのは当たり前」みたいな。後者に関しては今では色んなところでそういう先入観を取っ払おうという取り組みが起こってます。

が、前者に関してはまず自分で気付かないと直せませんし、なかなか直すのは難しい気がします。でもヒントはあります。それが「その人の何を見るか」ということだと思います。

つまり、一番大切となる判断基準を明確にしとくことです。これは人によって、また状況によってさまざまだと思いますが、重要なのは「明確にする」つまり「意識する」ことだと思ってます。

自分が一番この人に求めるのは何なのか、一番大切なのはどんなカテゴライズなのか、それをしっかりと意識できてると少なくとも”潜在的”な差別の抑制にはつながる気がします。

身近に考えれば、あんま好きじゃない人とも仕事面では割り切れたりとか(´∀`)笑

ってなわけで、まさに女性への潜在的な差別が問題となってる今、一度みてほしい作品だなと思います!

そしてAIの台頭もたびたび議論になってますが、似たようなパターンが『ドリーム』にも。時代ゆえコンピューターの台頭に置き換わってますが。

ここではコンピューターを活かす活かさないは結局人に委ねられるというのが面白いです。そしてその新しい時代にいちはやく対応できるかどうかがそのまま仕事に直結しているという点も。

ドロシーの先見の明がすごかったのもありますが、やはり黒人差別が背景としてある中での生活の危機意識の高さというのも重要でしょう。コンピューターが導入されれば、最初にクビになるのは間違いなく計算係の黒人女性たちです。白人よりもさきに、です。

それを誰よりもわかっている黒人女性たちだからこそ、新しい状況への適応力も高くプログラミングの知識もしっかりと身に着けることができていた。

危機意識もそうですし、「自分に何ができるか」を常に考えていないとなかなかすぐに行動には移せません。

一方で最後の計算ではキャサリンの検算が必要になったりと、やはりコンピューターに対して全幅の信頼を寄せることは難しいのが描かれてます。これはAIになっても変わらないことかもしれませんね。

この『ドリーム』という作品自体は2016年に公開されたもので、1960年代の黒人差別や女性差別を背景にした黒人女性たちの活躍の伝記です。

が、その活躍の偉大さと同時にこの時代にあった潜在的な差別というのを知らしめるという点でもこの映画の役割は大きいと感じます。

表面的な差別ではなく潜在的な差別のほうが問題になっている今では、その問題を意識させる・潜在的な差別というのを自覚させるという点で重要な映画です。

そしてこの映画が素晴らしいのは、そういうテーマを伝えつつもシリアスになりすぎず、明るくときにはコミカルに物語を描いているところ(´∀`)

すごく観やすいし、爽快感もあるし、音楽もいいし、なにより彼女たちのカッコよさに引き込まれます。ほんとにおすすめの映画です!ぜひ観てみてくださいっ(`・ω´・)ノ”

いじょう、そらめまめでした~

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